なぜ「山崎」はシングルモルトで「響」は3つの蒸溜所?サントリーウイスキーの違いを分かりやすく解説

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サントリーを代表するウイスキーといえば、「山崎」「白州」「知多」、そして「響」があります。
中でも疑問に感じやすいのが、
「山崎は大阪の山崎蒸溜所で造られているのに、なぜ響は山崎だけではないの?」
という点です。
さらに「知多はグレーンウイスキーで、トウモロコシが原料ならバーボンなのでは?」という疑問もあります。
今回は、サントリーのウイスキーを例に、シングルモルト・グレーン・ブレンデッドの違いを分かりやすく解説します。
山崎は「シングルモルトウイスキー」
まず「山崎」は、サントリーの山崎蒸溜所で造られるシングルモルトウイスキーです。
ここで注意したいのが「シングル」の意味です。
「1種類の樽だけを使っている」という意味ではありません。
1つの蒸溜所で造られたモルトウイスキーだけを使用している
という意味です。
山崎蒸溜所では、蒸留器の形状や樽の種類、熟成条件などを変えることで、個性の異なるさまざまなモルト原酒を造っています。
それらをブレンダーが組み合わせることで、「山崎」という一つの味わいを作っています。
つまり、
山崎蒸溜所のさまざまなモルト原酒 → ブレンディング → 山崎
という仕組みです。
「響」はなぜ3つの蒸溜所なのか?
一方、「響」はブレンデッドウイスキーです。
響には、サントリーが保有する複数の蒸溜所で造られた原酒が使われています。
代表的なのが、
- 山崎蒸溜所のモルト原酒
- 白州蒸溜所のモルト原酒
- 知多蒸溜所のグレーン原酒
です。
つまり、
山崎+白州+知多などの多彩な原酒をブレンドして「響」という味を作る
という考え方です。
ここが「山崎」と「響」の大きな違いです。
山崎
山崎蒸溜所のモルト原酒だけで構成される
→ シングルモルト
響
複数の蒸溜所のモルト原酒・グレーン原酒を組み合わせる
→ ブレンデッドウイスキー
山崎・白州・知多はそれぞれ何を担当している?
響の魅力は、異なる個性を持った原酒を組み合わせているところにあります。
イメージとしては、
山崎
→ 華やかさ、甘さ、奥行き
白州
→ 爽やかさ、軽快さ、ほのかなスモーキーさ
知多
→ 軽やかさ、甘さ、なめらかな口当たり
というように、それぞれの個性を生かして全体のバランスを整えています。
ただし、実際の響の中身を「山崎30%、白州30%、知多40%」というような単純な割合で考えることはできません。
サントリーにはさらに多くの原酒があり、ブレンダーが目指す味わいに合わせて原酒を組み合わせています。
そもそも「モルト」と「グレーン」の違いは?
ここで「知多はグレーンウイスキー」という話が出てきます。
ウイスキーには大きく分けて、モルトウイスキーとグレーンウイスキーがあります。
モルトウイスキー
主原料に**大麦麦芽(モルト)**を使用します。
山崎や白州などが代表的です。
グレーンウイスキー
トウモロコシや小麦、大麦など、さまざまな穀物を原料として使用します。
サントリーの知多は、このグレーンウイスキーに分類されます。
グレーン=トウモロコシならバーボン?
ここでさらに疑問が生まれます。
「知多はトウモロコシを主原料とするグレーンウイスキー」
と聞くと、
「それってバーボンじゃないの?」
と思うかもしれません。
しかし、答えは違います。
トウモロコシを使っているだけでは、バーボンにはなりません。
バーボンはアメリカの法律で定められた条件を満たす必要があります。
代表的な条件として、原料の51%以上にトウモロコシを使用すること、アメリカで製造すること、新しい内側を焦がしたオーク樽で熟成することなどがあります。
つまり、
トウモロコシを使う=バーボン
ではありません。
「どこで、どのような原料を使い、どのような製法・熟成条件で造られたか」まで含めてバーボンかどうかが決まります。
知多とバーボンは何が違う?
知多もトウモロコシを主原料としています。
しかし、知多は日本のサントリー知多蒸溜所で造られるグレーンウイスキーです。
そのため、
知多=グレーンウイスキー
であり、
知多=バーボン
ではありません。
同じトウモロコシを使っていても、蒸留方法、樽、熟成環境、製造場所などによってウイスキーの個性は大きく変わります。
「山崎」と「響」の違いを簡単にまとめると
| 商品 | 種類 | 主な原酒 | ポイント |
| 山崎 | シングルモルト | 山崎蒸溜所のモルト | 山崎蒸溜所の個性を楽しむ |
| 白州 | シングルモルト | 白州蒸溜所のモルト | 爽やかで軽快 |
| 知多 | グレーン | 知多蒸溜所のグレーン | 軽やかでなめらか |
| 響 | ブレンデッド | 山崎・白州・知多など | 複数の原酒を調和させる |
「シングル」とは「1種類」という意味ではない
今回のポイントを一つだけ覚えるなら、
シングルモルトの「シングル」は、1種類の原酒という意味ではなく、「1つの蒸溜所」という意味
ということです。
そのため、山崎蒸溜所の中で造られたさまざまなモルト原酒をブレンドしても、それは「山崎」というシングルモルトになります。
一方、響は複数の蒸溜所から原酒を集め、それぞれの個性を組み合わせることで、山崎や白州とは異なる味わいを目指しています。
まとめ
サントリーの「山崎」と「響」は、どちらも日本を代表するウイスキーですが、考え方は大きく異なります。
山崎
→ 一つの蒸溜所で造られたモルト原酒による「シングルモルト」
響
→ 複数の蒸溜所のモルト原酒とグレーン原酒を組み合わせる「ブレンデッドウイスキー」
そして「知多」はトウモロコシを主原料とするグレーンウイスキーですが、トウモロコシを使っているからといってバーボンになるわけではありません。
ウイスキーは、原料だけではなく、蒸溜所、蒸留方法、樽、熟成、そしてブレンディングによって味わいが大きく変わります。
「山崎」「白州」「知多」「響」を飲み比べると、それぞれの原酒が持つ個性と、ブレンダーが作り出す「調和」の違いをより楽しめるでしょう。
